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コウフ狂想曲
■偏愛・理系■ ヴァンフォーレ甲府を中心に諸々を綴るブログ
生みの苦しみ
第40節 11/13(日) 水戸 3-0 甲府 笠松:3106人
水(20)大和田(44)秦(64)吉本

笠松でのアウエーゲームは、7月中旬に行われた前半戦最後の試合(第22節)以来となる。この時は、曇天で試合開始前には軽く夕立に見舞われた。良いところなく敗れて3連敗となり、今季最悪のチーム状態となってしまった試合である。

秋の笠松あれから4ヶ月。チームは立直しに成功して、他力ながら2位になれる可能性があるところまで浮上した。今節の水戸戦に甲府が勝って、夜の福岡対札幌戦で福岡が敗れるような事にでもなれば、その可能性がぐっと大きくなる。
そんな想像を掻き立てながら、秋も深まった晴天の笠松に乗り込んだ。

戦前、水戸は引き気味に守ってくると予想された。ところが、ファビオをワントップに置いて中盤に5人を配置するシステムを採ってきた。甲府の中盤3人(藤田、倉貫、奈須)に自由を与えない、対甲府用のシステムのようである。おそらく、甲府の攻撃の起点を潰す事を目的とした、守備に主眼を置いた発想だろう。これがファビオの動きの良さもあって、逆に攻撃に効果を発揮した。中盤でボールを奪取すると、サイドに開いた関を起点にしてファビオとの連係から甲府ゴールに迫るシーンが目立った。こうした動きで得たCKからの攻撃で、水戸が1点目を奪う。

ここ数試合の甲府の攻撃力からすれば、1点のビハインドは致命的なものとは思わなかった。しかし、この試合ではなかなかゴールが遠い。29分、バレーのオーバーヘッドのシュートから奈須がヘッドで押し込むもオフサイドの判定。35分には、カウンターから藤田が水戸GK本間と一対一になるがセーブされる。藤田がフリーになった瞬間、「よし、もらった!」と思ったのだが・・・。

チャンスを逃し、追い付けない時間が長くなると、チームに落ち着きのなさが目立ち始める。FKのリスタートを焦るあまり、ポイントの違いを指摘されて何度かやり直しになる場面も。(主審が少し神経質であったようにも思うが。)「早く何とかしなければ・・・」という気持ちが先走り、攻撃が空回りした。

そんな思うようにいかない攻撃の停滞が守備に波及する。42分、ファビオの突破を止めに入った秋本のタックルが黄紙の判定。この日2枚目の黄紙となり退場になってしまった。そしてロスタイム、またもやファビオが絡んだ攻撃から失点した。一人退場後、奈須をCBに下げて対応したが、その奈須が元々ケアしていたバイタルエリアの守備が甘くなってしまった。甲府の守備が落ち着く前の一瞬のスキを突かれた形になった。

2―0というスコア。今季、このスコアが良くも悪くも動かないまま試合が終わった記憶があまりない。一人少ないとは言え、まだ希望を持って後半を迎えた。しかし、17分に阿部が一対一を防ぎにいったところ、得点機会阻止の判定で一発退場となる。そして、PKから3点目を失った。試合終了のホイッスルが鳴るまで甲府も懸命に攻める。2バック状態でカウンター攻撃にヒヤリとする場面もあったが、松下が踏ん張る。しかし、PK以降、失点も得点もないままゲームセットとなった。第22節同様、またしても痛い敗戦。どうやら、笠松は鬼門のようだ。

先取点を奪われ、主導権を握れなかった事から焦りを生み、浮き足立ったゲームになってしまった。天皇杯の影響が心配されたが、チームの全体的な運動量には影響を感じなかった。と言うよりは、選手が感じさせまいと頑張っていたという印象である。ただ、左サイドでの連係ミスが目立った。それが、体力的な問題かどうかは定かではないが・・・。また、津田が14試合ぶりに出場した。二人少ない数的不利な状況が長く続く中で、粘り強い守備を見せた事は明るい材料となった。

この試合、選手はプレッシャーを感じたのだろうか。試合を見る限り、あまりそうは見えなかったが、もし感じていたとしても、ここへ来てプレッシャーが掛かる試合を経験出来る事は、チームにとってもサポにとっても本当はありがたい事だ。今まで、経験すら出来なかった貴重なもの。本物の強さを見に付けるために必要な経験。この敗戦は、何か大きなものを生み出すためのちょっとした陣痛みたいなものだと捉えたい。縮こまらずに、プレッシャーを楽しむくらいの心意気でいこう。


渋滞の常磐道帰路の常磐道は事故と行楽帰りが重なり、長い渋滞になった。途中、柏インターの標識を目にする。
「まだ、柏か。ん?柏ねぇ~。有り得るな」
何となくだけど。
それ以上の結果である事に越した事はないが、最低限、Jリーグで一番痺れる試合を経験しない手はない。
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