コウフ狂想曲
■偏愛・理系■ ヴァンフォーレ甲府を中心に諸々を綴るブログ
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ナイスゲーム
2009/J2第36節 8/29(土) 甲府 1-0 富山 小瀬:10,527人 曇 28.4℃ 54%
甲(83)國吉

あっと言う間の90分でした。
ロスタイムの4分は、とにかくこのまま早く終わってくれと願うばかり。
難敵富山からやっと勝利をもぎ取り、2試合連続の完封勝利は今季2度目。
試合終了まで目が離せない試合展開が続き、タイムアップの瞬間には、緊張感からの心地良い開放と高揚感を久し振りに味わうことが出来ました。

ここまで8試合負けなしの好調富山。
飛び抜けた選手はいなくても、豊富な運動量を武器に全員攻撃・全員守備を試合終了までやり抜く堅守速攻のチーム。
少ないタッチ数で常に前を選択しながら組み立てる攻撃や前線の選手が虎視眈々とDF裏を狙う攻撃にはスピードがあり、なかなか相手に掴まえ所を絞らせない。
自らのリズムを作り出すことが徹底されているという印象があります。
前回のアウエーでの対戦は、そうした富山の攻撃に翻弄され、度々好守を見せるGK中川を中心に粘り強く守られて、引き分けに持ち込むのがやっとの試合でした。

迷いのないチーム。
そんな形容が似合うチームの攻守の要は、長山と野嶋の両ボランチ。
役割はサイドで起点となって2列目や前線へ効果的な配球をすること。
そして、惜しみない運動量を駆使した帰陣素早い献身的な守備と攻撃参加。
この二人に圧力を掛け続け、富山の好守における連動を分断してリズムを作り出させないことが、甲府が優勢に試合を進めるポイントになるのでは、と思いました。

甲府は体調不良のガウボンに変わってCFに松橋を起用。
相手DFラインが高くなるとボランチとの連携もスムーズになるので、まずはそこを崩すこととスピードへの対応がいまひとつの相手CB攻略(熊本戦では宇留野に勝負を仕掛けられて失点)の狙いがあったものと思います。
前線で攻守にわたって動き回り、前半には藤田からのアーリークロスを頭で合わせましたが、これは相手GKの素晴らしい反応に阻まれて惜しくもゴールならず。
それでも、なかなか先取点を奪えぬ状況ながらも、前節から元に戻った布陣を活かし、高い位置から相手に圧力を掛け続けることで甲府が主導権を握る試合展開になりました。

そうは言っても、自分たちのリズムを掴めなくても簡単に諦めてしまわないところが、今季のJ2新規加入チームのなかにあって富山が躍進を続けている原動力。
富山の粘り強い守備と甲府が高さ勝負ではない前線に単調なクロスを入れるなど、ややちぐはぐな部分もあってゴールを奪うまでには至りませんでした。
また、甲府が流れのなかからピンチを迎える場面は少なかったものの、後半開始直後とその後にはセットプレイからあわや失点となりそうなシーンを作られるなど、気が抜けない状況が続きました。
後半中頃を過ぎると、甲府の足も止まり始めました。
しかし、試合終盤に交代出場した選手がそれぞれの持ち味を発揮することで、遂に膠着した試合に決着がつきました。

vs富山・布陣

甲府右サイド、スローインを受けに戻った相手FWに対して克哉がプレス。
同時に、新がボランチのひとりにプレスを掛け、連動してボールを奪取しました。
克哉からの短いパスを受け、前進する新にもうひとりのボランチが対応しますが、楔に入った森田とのワン・ツーで華麗にかわしてさらに前進。
これで相手ボランチふたりを置き去ることに成功。
新の斜め後方で並走する國吉はフリーになり、新との間合いを計りながらダイアゴナル・ランでシュートレンジへポジションを移しました。
相手DFを引き付けた新がその國吉へパス。
残ったDFも追走してブロックを試みますが、テンポアップした攻撃は相手に守備機会を与えず、狙い済ました國吉のシュートがサイドネットを揺らしました。
國吉のフィニッシュをイメージした一連の動きとシュートそのものの技量は言うまでもなく、キックオフ直後から続けていた相手ボランチへの圧力が実を結んだゴールとも言えるものでした。

交代出場からわずか2分後の決勝ゴール。
國吉にしても、そして本職の位置で良い繋ぎを見せた森田にしても、心身ともに十分な準備が出来ていなければ、なかなか生まれるものではないと思います。
チーム内での切磋琢磨が、ゲームを左右する場面で活きたとすれば頼もしい限り。
適正な競争原理を欠き、水が澱むが如く本来の活力を失い、信用と信頼を退廃させていったどこかの国のマツリゴトとは一味違うものでした。

富山サポいいぞ國吉!
凱旋

難しい試合を勝ち切って、瞬時でしたが暫定1位にもなりました。
結局は上位チームが揃って勝ったために、順位は前節と変わらないものになりましたが、湘南や仙台が後半44分でようやく勝ち越しを決めているように、引き離されない限り、順位に拘る必要のない紙一重の勝負がまだまだ続いていきそうです。
これからの一戦一戦を積み重ねて、たどり着くのが最終順位。
「最後は皆と一緒に笑いたい。出来ることならパレードも見たい」。
そんな想いがいっそう強くなるとともに、心配していた雨が一滴も降らなかったことにやっと気が付いた試合後でした。
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徳島戦雑感
2009/J2第35節 8/23(日) 徳島 0-1 甲府 鳴門大塚:4,045人 晴27.7℃ 61%
甲(77)マラニョン

テレビ観戦ですが、試合を振り返ってみます。
注目していた徳島の布陣は、甲府の両ウイングに押し込まれて守勢に回ることを恐れたのか、ここ数試合で採用していた3バックをやめてスタートから4バック。
ホームで2連敗中の徳島にすれば、安全策と言えば安全策。
しかし、攻守が表裏一体であることを考えれば、消極策と言えば消極策とも言える選択と目に映りました。
前線は羽地の1トップで柿谷をトップ下に置き、甲府の中盤に相対するような形の4-5-1の布陣となりました。

一方、甲府は中盤の底に林が復帰して、藤田と克哉を2列目に戻した4-3-3。
そして、スタートからマラニョンを右ウイングに置き、徳島のサイド攻撃の推進役である相手左SBの藤田泰成と向かい合わせる形を採りました。
「さあ、勝負だぜ!」と聞こえてくるようなスターティングポジションの妙。
勝負に対する気勢の差は、既にこの時点であったのかも知れません。

その気勢の差が徐々に形になって現われました。
林が中盤に落ち着きをもたらしたことによって、藤田と克哉が前目で自由に動けるようになり、前線との連係プレイがスムーズになりました。
両ウイングが相手SBを押し込み、ボールを奪われても高い位置から幾重にも圧力を掛け続けることで、相手に攻撃の形を作らせない。
徳島はサイドで前に出られず、中盤の底からの組立も前線の動き出しと噛み合わず、急造な布陣が災いしたか、特にトップ下に入った柿谷の良さが消されました。
結局、守勢に回ることになりました。

しかし、甲府もなかなかシュートを打つまでの形に至らず。
引いた相手に突破口を見出せず、ゴール前で堅く守る相手守備陣のバランスを崩すような攻撃のアイデアに欠けていました。
押し込みながらも、ややもするとセットプレイなどで簡単に失点しやしないかと心配になってきた前半終盤、徳島のスローインから羽地がライン際をドリブル突破。
マークした林が自陣ゴールライン際まで並走しながら、スライディングでボールを奪い返して危機回避。
久し振りに先発出場した林でしたが、気迫が伝わる好プレイを見せました。

攻める甲府に守る徳島といった構図は、後半になってもあまり変わらず。
しかし、65分、75分と前線の選手を続けて交代した直後に試合が動きました。
相手の攻撃を凌いだ後、相手DFを引き連れて自陣まで戻っていた片桐を起点にして、その攻撃は始まりました。

片桐が難しい体勢ながら斜め前方の藤田にパス。
藤田を経由したボールは、さらに斜め前方の克哉へと繋がりました。
この時、克哉の前方に立ちはだかるべき相手ボランチのマークがずれました。
ひとりは藤田のマーク、もうひとりは前線の松橋をマーク。
徳島はCBのひとりが片桐のマークで帰陣出来ないため、ゴール前が手薄状態。
ボランチのひとりが残ったディフェンダーと共にD付近でブロックを作らざるを得なくなったことを発端に、克哉の前にスペースが生まれました。

バイタルエリアへ前進する克哉に、もうひとりのCBが対応せざるを得ない状況。
横に流れる倉貫とプレスバックする柿谷も守備に間に合わず、克哉はそのCBが前に出るタイミングを見計らってマラニョンへパス。
相手CBはポジションを取り直すも、マラニョンがその穴を突くように切り返して豪快なミドルシュート。
意表を突いた形で始まった攻撃は、相手守備陣に少しずつズレを生じさせ、試合終盤、より重みを増していた先取点をようやく奪うことが出来ました。
それはまた、前半の大西、そしてクロスバーを叩いた藤田のミドルシュートを含め、ブロックを作ってもボールホルダーに対して寄せが遅れがちな相手守備陣の特性を把握したうえでの、意図のある攻撃が実ったものとも感じました。

vs徳島・布陣

起点となった片桐の動きは面白いものでした。
選手交代のタイミングとも重なって、流動的になった甲府の前線の動きに徳島守備陣の連携が乱れたようにも見えました。
FWの位置に入りながらMFの位置で仕事をするとは、まさにF・M。
FM片桐だとラジオ局のようなので、“フリーマン片桐”。

仙台戦では中盤の“フリーマン”だったために、守備を考えると危なっかしいところがありましたが、守備のリスクの少ない前線に近い位置での“フリーマン”は、相手守備陣のバランスを崩すための手段のひとつになり得そうです。
相手を翻弄する自由奔放、神出鬼没な“フリーマン片桐”。
林、秋本が復帰して2列目に藤田が戻れば尚更のこと、その起用は面白そう。
ただし、問題もあり。
味方の選手をも翻弄してはマズイです。
徳島戦、どう戦う?
明日はアウエーで徳島戦。
前節、前々節と不本意な試合が続いただけに、修正が効いた試合運びを見せることが出来るか。
待った無しの第3クール、まずは勝利でスタートしたいところです。
徳島は現在8位で、第1クールを6勝6分5敗(勝点24)、第2クールを8勝4分5敗(勝点28)とし、右肩上がりの成績になっているチーム。
リーグ戦の通算対戦成績では甲府が6勝2分1敗と大きく勝ち越しているものの、今シーズンは1勝1敗と互角。
前回の対戦はアウエーで負けてしまいましたが、その二の舞だけは御免です。

その徳島の前節のフォーメーションは3-4-3。
4-4-2、4-3-3と試行錯誤を繰り返し、第2クール途中から採用しているようです。
3バックでゴール前を固めて中盤に4人を配置し、前線は1トップ+2シャドー。
この布陣での戦績は3勝1分2敗と、まずまずの結果を残しています。
その3勝のうちのひとつが、甲府と同じく4-3-3の布陣を敷く湘南でした。
試合前半は湘南がほぼ一方的にゲームを支配するも、前半終了間際にCKからの攻撃で徳島が先制、追う湘南は後半序盤にゴールを決めて一度は同点に持ち込みましたが、終盤に決勝点を奪われてあえなく敗戦。
試合を決めたゴールは、左サイドハーフ藤田泰成を起点にしたものでした。

試合終了後、両チームの監督のコメントは対照的でした。
いつ見てもあまり髭が似合わないなあと思ってしまう方の監督は、相手の布陣は守備的な狙いであったと言い、一方、徳島の美濃部監督は攻撃的な狙いであったと言いました。
おそらく守備的と言ったのは皮肉でしょうが、試合内容といい、両監督のコメントといい、このフォーメーションの持つ特色を表すものとして興味深いものでした。

徳島が用いる3-4-3は、相手の3トップの両ウイングやサイドバックの選手の攻め上がりでサイドハーフが押し込まれれば、5バック状態になって否が応でも守備的になる反面、そのサイドハーフのひとりが前線に上がって3人ずつの2列横隊をワイドに作ることで、前線とサイドに人数を揃えた攻撃的な布陣にも変化できるもの。
戦術書に書いてある内容そのまんまですが、湘南を3連敗へと沈めた決勝点は、徳島の狙い通りの攻撃が実を結んだものだったようです。
連敗中の湘南相手でしたが、首位チームに勝ち切るだけの形を持っていました。
甲府としては、徳島がこの形になった時の対応策を準備しておく必要があります。

とは言っても、徳島はこの布陣で富山に敗戦。
富山の豊富な運動量に中盤を支配され、サイドからの攻め上がりを許して守勢一方になり、攻めても運動量乏しい遅攻では相手DF陣を崩せなかったようです。
こうしてみると、当たり前のこととは言え、いかに自分たちの強みを発揮できる形に持ち込めるかが大事になります。
どんな布陣を用いようとも使い切れなければ意味はなく、ピッチ全体でいつも数的に不利な状況を抱え込むことになります。

前節の岡山戦、甲府は相手の術中に嵌って自分たちの持ち味を出せず仕舞い。
「前に急ぎ過ぎている」とは安間監督のコメントですが、そうせざるを得なかった原因は、中盤のサイドで数的に不利な状況を相手に作り続けられたからでした。
マイボールになっても思うようにプレイ出来ない事によって生じた焦りは、ボールキープから次のプレイを選択する余裕をなくし、味方との連係や正確さを欠いたプレイを増やしました。
「・・・ もう一度そこで起点を作られてバイタルエリアにつけられてサイドを変えたりという形があると結構危なかったかなぁという印象を前半は持った。 ・・・」とは岡山の手塚監督のコメント。
これは修正するためのヒントになりそうです。

vs徳島3-4-3・予想布陣

どうやら林が先発出場できそうなので、相手布陣との関係からも中盤の組合せを元に戻し、サイドを主戦場として甲府のペースに持ち込みたいところです。
3枚で固められた相手守備陣を崩すためには、サイドからの単調な攻撃だけでは難しいので、中央でも数的有利な形から優位に立って相手を揺さ振り続けたい。
そうすれば、徳島が前節の仙台戦で失点した時のように、2列目の選手が得点に絡むチャンスも作り出せそうです。
交代カードの切り方を含め、相手に主導権を握らせない試合運びをすること。
そうした事によって、守備陣がより落ち着いてプレイ出来る状況を作ることも大切になってきます。

ただ、徳島が別の布陣で臨んでくる可能性もあります。
今季最初の対戦では、徳島の布陣は4-4-2。
試合結果は甲府が3-1で勝ちましたが、後半の藤田のひと蹴りで小瀬の空気が一変するまで、徳島がゲームを支配していました。
そして次の対戦では、徳島の布陣は4-3-3。
試合は前回の時とは逆に甲府が支配していたものの、徳島に少ないチャンスを決められて1-2で敗れてしまいました。
藤田不在が痛かった試合でしたが、徳島は後半途中から柿谷を左サイドに配置した4-4-2に陣形を変えて試合の流れを修正。
その柿谷にカウンターから決勝ゴールを奪われました。

最近では、第33節の熊本(4-3-3)に対して4-4-2の布陣で快勝。
対戦相手や状況に応じながら布陣を変えてきているだけに、要注意です。
試合開始当初からの可能性は低いけれども、徳島がビハインドまたは勝ち越しを狙う状況の場合、特に甲府がアンカーに藤田となった場合、可能性は高くなると考えられます。
そうした状況にも対応できる選手起用と戦い方が重要になります。

vs徳島4-4-2・予想布陣

いずれにしても、それぞれの局面で優勢に戦うには、意思の疎通を図りながら有効な連動を繰り返さなければなりません。
そのためにも、ひたむきに走る。
“したむき”じゃなくて、“ひたむき”。
「セレッソとの直接対決で首位を奪取するためにも、この試合は絶対勝つぞ!」
そのくらいの気概を持って戦って欲しい一戦です。
必然だった敗戦
2009/J2第34節 8/16(日) 甲府 0-2 岡山 小瀬:11,514人 晴/曇28.9℃37%
岡(39)西野(82)青木

小瀬への道すがら、あちこちの家の庭先や玄関先でお盆恒例の送り火を焚いている光景が目に入ってきました。
あっという間にお盆も過ぎ、今日の試合で第2クールも終わり。
「盆、盆と待ち来る盆もただ三日。それでも甲府にゃガウボンがいる」などと、能天気なおやじギャグをかましながら、いざ小瀬へ。
前節の岐阜戦は完敗とも言える内容で勝利を逃しているだけに、そして前日に湘南が敗れているだけに、今日こそ勝利して順位浮上をと願った一戦でした。

岡山サポ

岡山の布陣は、J's GOALのプレビューでは4-2-3-1とのこと。
甲府と同様な陣形で対峙するミラーゲームのようになる布陣かと思いきや、実際は4-5-1と3列表記のほうがしっくりくるような布陣でした。
ウイングが前線で大きく開いて構える甲府とは違い、中盤に人数を揃えながらもコンパクトさを保ち、特に青木が時には前線に、時には保坂と入れ替わりながら中央の位置へと動き回る流動性を持ったものでした。
単純な数の上では中盤の人数で劣る甲府が、どのような動きで活路を開くか。
この試合の勝敗を左右するのは、まず“中盤で主導権を握ることが出来るかどうか”と考え、岐阜戦からの修正がどういう形で見えるかに注目しました。

試合序盤は一進一退。
甲府はマラニョンとガウボンのワン・ツーからマラニョンが抜け出すも、シュートは惜しくもサイドネットで先制ならず。
そして、その直後に岡山が反撃。
この攻撃の展開は、この試合を象徴するシーンになりました。

中盤で数的有利な状況を徐々につくり始めていた岡山は、SBの攻撃参加から青木がドリブルで攻め上がりました。
この時、青木の周りには岡山の選手は3人で甲府の選手は2人。
2対4の状況であるものの、甲府の2人のうちのひとりである克哉は既に青木の後方に置いて行かれた状態で、実質的には藤田ひとりが相手4人に対応する状況。
青木と同時に攻め上がるSBとOHに対して、対面の吉田と最終ラインからダニエルが守備に当たるも、中央ではDH喜山がフリーになりました。
前を塞がれた青木はその喜山にパス。
前線で中央に切れ込んだ岡山のFWを臣が、岡山左サイドに流れたSHを新がケアすることでフリーになった喜山は、やや遠目ながらシュートを選択。
枠を捉えることは出来ずにゴールにはなりませんでしたが、中盤のサイドで次々と数的有利な状況をつくりながらシュートにまで至った岡山の攻撃は脅威でした。

中盤の攻防
  (※青木はSHでした。SHとOHの表記が逆だったので訂正しました。8/19)

一方、甲府は森田にボールが入らず、攻撃の組立で有効に使えませんでした。
「まさか、セットプレイの守備要員だけの役割か?」と皮肉りたくなるほどにボールは回らず、果敢に攻め上がっていた相手SBの裏を突きたくてもロングフィードは不正確になり、火の車状態だった中盤のサイドでの強引な勝負は、返って泥沼に嵌りこむ結果になりました。
どこかで数的に不利なら、どこかで数的に有利な状況をつくれたはず。
しかし、終始圧力を掛け続けられてミスが生まれ、後手に回ったことによる追走の繰り返しは、次第に運動量を奪ったように見えました。

2失点は試合のリズムを掴めぬままに集中力が緩んだもので前節と同じパターン。
攻撃は試合終盤にチャンスがあったとは言え、決め切る勢いはありませんでした。
“たられば”は甲府だけでなく、岡山にもあったことを考えれば、スコア以上の完敗。
徹底した共通意識のもと、試合終盤まで衰えることなく連動し続けて中盤を制圧した岡山と徹底されない意図のもとで前節と同じ失敗を繰り返した甲府。
絵に描いた餅のような戦い方では、敗戦は必然でした。

これで、第2クールは8勝6分3敗で勝ち点30。
第1クールの10勝4分3敗(勝ち点34)よりも悪い結果になりました。
特に、岡山と同じように今季J2リーグに参加したチームとの分の悪さが目立ちます。
試合内容も共通していて、どのチームも中盤に人数を掛けられる仕組みを持ち、甲府の失点はミドルシュートとセットプレイから。
これだけ内容が似ていれば、対策もたてられそうなものだが・・・

第3クールでの敗戦はJ1復帰への致命傷になりかねません。
幸運なことに、ここ数節は上位チームが順番に足踏み状態で、甲府は3試合勝利無しながら勝ち点差はあまり大きくなっていない状況。
富山戦を含むセレッソ戦までの3試合は、その後を左右する踏ん張りどころです。
いよいよ、本気度が結果になって現れる第3クール。
中盤の建て直しを含め、もう一度どう戦うかを徹底することが必要です。
「輝かない夜空」だった
2009/J2第33節 8/9(日) 甲府 2-2 岐阜 小瀬:11,987人 曇 27.9℃ 68%
甲(69)ダニエル(76)大西 岐(50)(64)佐藤x2

勝てば首位を射程に捉えることが出来た試合でまたも勝ち切れず。
セレッソが引き分け、首位との勝ち点差が変わらなかったのは幸運でしたが、湘南と仙台を星勘定の上で楽にさせてしまったのは残念。
前節、4連勝は成らずも、好調鳥栖相手に得た勝ち点1が色あせてしまいました。
ライバルチームに勝った後や連勝、大勝の後に必ずズッコケる悪癖を修正しないと、これからの本当の“ここ一番”で勝てるチームにはなれない気がします。
“ウサギとカメ”の話じゃないけど、目的地の手前でいつも道草を食っている状況。
「道草も程々にしないと、いつか置いてけぼりになるぞ!」と思わせる試合でした。

シュートは岐阜12本に対して甲府6本。
相手の半分しか打てなかったシュート数だけでなく、CK、FKの獲得数を含めたすべてが相手チームより劣った試合は今シーズン初めて。
特に前半、立ち上がりは悪くなかったものの徐々に中盤を支配されるようになり、相手の速いプレスにミスが生まれ、攻守ともにまったくリズムを掴めなくなりました。
結局、前半のグダグダな状態が尾を引いて集中力をなくしたのか、後半早々マークが緩んだ隙を突かれて先取点を奪われ、栃木戦(第25節)以降の8失点のうち3失点を喫しているCKから難なく2点目を奪われました。
2点ビハインドになるまで“やる気”は見えず、“無気力”と言われても仕方ない状態の試合は、終盤に追いついてドローになったとは言え、求められた結果からすれば完敗と言わざるを得ないものでした。

岐阜サポ

前半は中盤がまったく機能していませんでした。
全体的に運動量が激減していくなかで、特に数的不利な状況に陥った中盤では藤田が前に出ることが出来ませんでした。
岐阜の豊富な運動量に翻弄されたのか、それとも甲府の消極的な動きが岐阜の積極さを呼び込んだのかは分かりませんが、主導権を握れないまま克哉とともに中盤の底に押し込められました。
藤田をアンカーに起用した栃木戦(第25節)と同じような中盤の停滞感。
2列目の人数が少ない分だけ、その試合よりもさらに攻撃に繋がりませんでした。
ここまでほぼ出突っ張りの藤田に、攻守において依存し過ぎるのは酷な話し。
ポジションに係わらず他の選手に停滞感を打破する動きは見られなかったし、有効な対応策を早急に打ち出せなかったことが苦戦の一因になりました。
草津戦(第27節)以降、中盤が機能することで生まれた推進力をこの試合では発揮出来ませんでした。

得点の起点位置・形態

上のグラフは、ゴールに至るまでのプレイをさかのぼり、有効な攻撃の起点がどの位置・形態であったかを比率で表し、草津戦までとそれ以降を比較したものです。
“前線”にはPA近くで甲府FWが相手DFのミスを突いた場合を含み、“SET・P”はCKやFKのセットプレイから1~3プレイ内にゴールを決めたもの。
“単独”はアシストを介さない個人能力による単独突破、“SB”はサイドバック他、後方の選手の攻撃参加によるものです。
例えば、横浜戦の1点目は森田←ガウボン←藤田となり起点は“中盤”、2点目はガウボン←大西←片桐(FK)なので“SET・P”、鳥栖戦の得点は松橋←大西で“前線”といった具合に分類しました。
同様に、失点した時の相手攻撃の起点・形態を表したのが下のグラフ。
起点が複合的なものは按分しています。

失点の起点位置・形態

見ての通り、中盤での得点の起点は増え、失点の起点は減りました。
セットプレイを起点とするゴールが微増していることを含め、中盤のフォーメーションの修正(ドイスボランチによる守備の向上、藤田の可動域をより前線に近付ける等)が上手くいったことや“片桐効果”によるものと推量できます。
守備においては、主力DFを欠く試合が続いた状況で踏ん張ったものの、他を起点とする形で失点した様子が分かります。
パターンが従前(第1節~第26節)のものに対してばらけたことからは、いつもとは違う要因があったことを察知できます。

また、それぞれの期間の戦績(平均)は以下の通りです。

        勝ち点 得点 失点 相手順位 
第 1節~第26節  1.9  1.6  0.8  9.4
第27節~第32節  2.3  1.7  0.8  7.5


得点、失点ともに大差はありませんが、草津戦以降の方が対戦相手の順位が少ない(横浜を除けば中位~上位との対戦だった)ことや福岡戦(第23節)の大量点を考えれば、草津戦で中盤の機能を回復して以来、チーム力は向上したと言える内容です。
同時に、中盤を制することがどれだけ試合に影響を及ぼすものかを、この日の試合内容と合わせて改めて思い知ることになりました。

・・・ ・・・

中盤が崩壊したこの日の試合、後半途中からフォーメーションを4-1-3-2に変更。
もっと早く手が打てれば、一気に2点のビハインドを負うことはなかったのでは・・・
もちろん、走らなかったり、集中力を欠いていたらハナから話にならないけど。
せっかく可変性の高い4-2-3-1に近い形をとっているなら、柔軟性をもった戦い方がもっと出来るはずだと思った一戦でした。
雨中の戦いを制す
2009/J2第31節 8/2(日) 甲府 2-0 横浜 小瀬:12,107人 雨 21.9℃ 92%
甲(3)森田(60)ガウボン

待望の大型カラービジョンがこの試合から供用開始。
国立で開催された'07シーズン浦和戦の試合前のように、何かメモリアルな映像でも流されるのではと期待した点灯式でしたが、挨拶と山梨の紹介映像だけの淡々としたもので終わってしまいチョット残念。
それでも、映像そのものはホームゴール裏から見てもなかなか鮮明なものでした。
欲を言えば、試合中の選手名の表示がもうちょっと大きかったら良かったけれども、ゴール直後にプレイを確認出来るようになっただけでも有難いことです。

カラービジョン点灯式
アニメーション先取点を挙げた森田

初披露となったフルカラーでの選手紹介の余韻も冷めぬうちに、試合は2試合連続となる開始早々の先取点で幕開け。
ガウボンの絶妙なアシストから森田が豪快にネットを揺らし、試合の主導権を握ることになった貴重な一発が、大型カラービジョンによるゴールシーンリプレイの第1号になりました。
その後は一進一退の展開になり、試合はこう着状態に。
前半中頃からは、試合開始時からポツポツ落ちていた雨が次第に強まりました。

小瀬に出掛ける前に確認した天気予報では、試合中は雲も切れて降雨なし。
しかし、そのうちに止むだろうとの思いとは裏腹に雨脚は激しくなるばかりで、一時はあまりの土砂降りでアウエー側スタンドが霞んで見えるほどになりました。
水捌けが良くなった小瀬の芝とは言え、大量の雨水でゴール前には水溜り。
横浜FCに決定機を作らせてはいないものの、思い掛けないアクシデントによる失点をも心配せざるを得ないほどのピッチ状態でした。

「とにかく早く追加点を奪ってくれ。この雨なら2点差になれば必ず勝てる」。
はっきりした根拠はないけれども、この状況なら相手の攻撃の精度も落ちるだろうから甲府の守備力の方が有利だし、アクシデントはそう簡単に続かないはずだと・・・
パスは回れどなかなか決定機を掴めないジリジリする試合展開のなか、雨でズブ濡れになりながらも応援を続ける甲府サポの願いが叶ったのは後半15分。
片桐の早いリスタートからのFKをゴール前で大西がヘッドで落とし、走りこんだガウボンが放ったシュートは水溜りを通過したことで一瞬勢いを失いかけた後、甲府サポの早る気持ちを焦らすかのようにコロコロとゴールラインを割りました。

2試合連続となるガウボンのゴールで大きな追加点を奪取。
これでガウボンは1点目のアシストを含め、前節よりもさらに良い結果を出しました。
練習試合でのプレイぶりを見た時には、正直あまり戦力にならないのではないかと思っていただけに、ここまでは予想を超える上出来の内容。
決定率が高そうなこのストライカーが、今後どこまで機能していくか楽しみです。

その後は、明確な守備的采配が功を奏して8試合ぶりの完封勝利を達成。
思うようにプレイ出来ない難しいコンデェションのなかで、きっちり勝ち切りました。
マラニョン不在の状況ながら2得点を奪い、前節の主力DF抜きでの勝利と合わせて、チームに好循環が生まれてきたと感じ取れる内容で今季4度目の3連勝。
そして、セレッソがアウエーで富山に敗れたため、J1昇格を果たした'05シーズンの第20節札幌戦以来の2位に浮上しました。

バックスタンド甲府ゴール裏
凱旋する選手たち

その札幌戦は、藤田が2枚の黄紙で退場となって逆転負けを喫した試合でした。
次の第21節、ホーム小瀬に横浜FCを迎えた試合で甲府は完封され、2位から4位に順位を下げて昇格争いから一歩後退させられた苦い経験を思い出しました。
奇しくも、今日の試合は札幌戦の時と同じ主審(またしても藤田が知らぬ間に黄紙を貰っていたけど・・・)で、相手は横浜FC。
何やら因縁めいたものを感じたけれど、結果は前回とは逆のものに。
監督や選手の試合後のコメントでは、不本意な戦いであった部分もあるようです。
しかし、激しい雨のなかでの完封勝利はチームの成長を感じさせるものでした。
次節の鳥栖は難敵なれど、初の4連勝達成に追い風が吹いてきました。
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